ロシアオフショア開発

トライアルのすすめ

ロシアをオフショア開発地に選ぶ場合、
・開発センターの建物、設備、開発環境に対する投資がいらない
・人材トレーニングのための投資がいらない
・プロジェクト管理、進捗管理に日本から人やノウハウを送る必要がない
・リモート開発環境の整備を日本側から指示する必要がない

ロシアのオフショア開発受入企業には、すでに
・セキュリティー対策の施された開発オフィスがある
・最新の開発環境(ハード、ソフト、周辺機器など)がある
・多様かつ高度な人材がそろっている
・データの移行、納品、進捗報告などリモート環境で共同開発するためのインフラとノウハウがある
・開発手法、プロジェクト管理、テスト技法などを熟知し、適切な管理人材もいる

だから、ロシアにアウトソースする場合は、
ただ、開発案件と要求を送るだけ。
ロシア側がそれを開発して納品する。
その間の交渉は、通訳やブリッジSEを通じて行う。

費用的に見た場合、「開発工数に対する対価、(1時間20~25ドル)」で全てまかなえます。
時間的に見ても、日本開発企業に出すのと同程度か、文書の翻訳時間分(数日から1週間)延びる程度

オフショア先としてロシアはどうか・・・などと深遠なことを考えずに
6ヶ月程度の工数のトライアル案件を打診してみてはいかがでしょうか。

3ヶ月の小さなトライアル案件では、ペーペーの開発者を割り当てられて、かえって混乱する恐れがあります。
開発能力を評価するには、少なくとも2名以上のプログラマとプロジェクト管理者からなるチームで2,3ヶ月かけて開発するような案件が適当です。
日本語による仲介がうまく機能し、要件にあった実装(期間、費用、品質)ができるかどうか、契約など法的な手続きが許容範囲内か、などトライアルの成果をみて判断できるでしょう。

相手を決めて、箱を作って、人を集めて・・という準備なしに熟練した人材プールにアクセスできる、ロシアオフショアを試す企業が増えるよう願っています。


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芭蕉とドストエフスキー

ロシアのドストエフスキー日本の芭蕉(俳句の大家)の違いを実感している。

ドストエフスキーは、現実の現象であれ人間の心理であれ、顕微鏡で見るがごとく細かいところまで想像力によって描写し、延々と長い小説を書く。
読者は小説に示された深い洞察力に感心し、そこから得るものも多いが、読み終わった後で、「結局何だったのか」と途方にくれてしまう。
何かすごいことが書かれていたようだが、すごいことの100倍もの量のどうでもいいことがあったので、何が大事なのか見えなくなってしまった。」

一方、芭蕉の俳句、5・7・5の17文字からなる詩の世界はどうだろう。
「なつくさや つわものどもが ゆめのあと」
これだけで、読者の心には
 過去の戦場の(想像上の)記憶、
 そこから現在までの時の流れ、
 過去の兵士と自分を重ねた共感、
 歴史の無常さ、
 草原の草の香り、
 風に揺れる草の音、
 夏の夢の余韻(ぐったりと目覚めたときのけだるさ)、

おそらく芭蕉自身がイメージしなかったことも含めて
いろいろな感慨が浮かんでくる。

しかし「短い言葉からイメージを膨らませる」というのは、
一つは漢字文化によって醸成される能力であり、
一つは日本のように、短歌や俳句を鑑賞する訓練を受けたものが体得できる能力であり、
更に、言葉からイメージを感じ取る感性が開かれている者にのみ明かされるイメージであるから、
ドストエフスキーを教材に育ったロシア人に読ませても、
何がおもしろいんだかさっぱりわからない
となる。

 (ロシアにも芭蕉や蕪村の俳句に魅入られた芸術家がいる)

能力、という点で見たとき、おそらく、
長文文化で育った人は、100ページもの長文文書を読みながら、
「本当に大事な10ページ分の情報」を的確に抽出し、
どうでもよい90ページ分の情報を読み捨てる、

という能力が自然に身についているのかもしれない。
彼らは、100ページを読んでも混乱なく、要点だけを自分の言葉で次の議論に持ち込めるのだ。

日本人は、長文読解の授業において、長文を分解して短い「要点」にまとめ、「要点フロー」をノートに書き出し、その簡略化された要点フロー全体図を見てようやく、全体像を把握し、要点も把握できる。
ところが、要点を把握しても、それを自分の言葉で筋道立てて言うことができず
またぞろ、紙の上に要点フローを書き出して、図の上で説明しようとする

しかし、ことロシア人を見る限り、図示されたフローから彼らは情報を読み取れない
表や図を多用した「仕様書」を渡すと、「ここには仕様が書かれていない。詳しい仕様を伝えてくれ。
と反発する。日本人はますます、仕様を詳細化してそれを表や図で表して出してくる。

逆に、ロシア人が書く、長文の仕様書、説明書には、重要なこと3割、どうでもよいこと7割が混合しているから、日本人は情報を読み取れない。
しかもロシア人が書くものには、図や表がなく、ほとんど全て長文の文章だから、日本人が読んでも頭に残らない。
日本人が、「要点がわからない、わかるように説明して欲しい」と要求すると、
ロシア人は100ページの文書を更に詳細化し、150ページに膨らませて出してくる。

そして、お互いに相手から受け取る情報が理解できず、議論すればするほど平行線をたどり、やがて
「ここまで説明してもわからないとは・・日本人(ロシア人)はなんてバカなんだ!」と憤怒にかられる。

私自身、ロシア人とやりあっていて、次第に長文になる仕様書が、段々理解できなくなり、「私ってバカなのかなぁ」と疑心暗鬼にかられたことが何度もある。一方で、明確に描写された図や表による仕様をロシア人がいつまでも理解しないので、「こいつらバカか!」と憤怒したことも一度ならずある。
(ロシアでは魚を食べないからバカになるんだろうか・・と真剣に考えたこともある)

図示が好きならば、UMLなどモデリングのための標準手法を使って仕様を説明すればいいのだが、日本人は教科書通りの記法ではなく、自己流の記法で仕様書を書く。
日本人同士では、「変な書き方だなぁ」と思いながらも、「なんとなくわかる」から議論に進むことができる。

このような問題を認識した上で、Novosoft時代、オフショア開発の現場で私がどうしたか、というと:
日本から届いた記号の暗号からなる仕様書を、ロシア人がわかる文章で書き直し
ロシア人が作った文章だらけの仕様書を、日本人がわかるように図表化し
それぞれがわかる表現に変換した上で相手に渡した。

この作業は、仕様を明確化する上で非常に効果があった。
ダイアグラムを見ることで、機能の抜けや不足を発見できるし、
文章化することにより、曖昧部分を明確化できる。

日本から届いた仕様書を転記する際、仕様の抜けや間違いを日本の担当者と協議して明確化した上で開発者に渡す。
ロシアから日本に送る成果物についても、日本に送る前に私が抜けや間違いをチェックして、開発者に修正させる。
この情報の転記をする際に、日本人ネイティブとロシア人ネイティブが双方の疑問点を解消しあう、という手続きも必要だ。どちらか一方のやりかたを相手に強制してはいけない。
結局、最終的な仕様書は、ダイアグラムと文章の両方が併記されることとなる
(それでも、ロシア人は文章しか見ないし、日本人は図表しかみない)。

オフショア開発で使う言語についても、同様の問題がある。
仲介の英語を使わずに、
日本人にはネイティブ日本人が書いた日本語、
ロシア人にはネイティブロシア人が書いたロシア語

で情報伝達するのがいい。

その際、日ロ間で消化不良やメンタリティの違いが現れたら
二人の言語仲介者(ロシア語がわかる日本人と日本語がわかるロシア人)が、相互に納得するまで話し合い、それぞれが納得した結果を納得に至ったプロセスともども、自国のスタッフに伝えるのがよい。

オフショアに携わっているロシア人はよく、
英語運用能力が高くて、顧客とスムーズに交渉できる
ようなことを自画自賛しているが、

私からみると、ロシア人の書き、話す英語はめちゃくちゃだ。
ロシア人の英語は、発音がいいし、日常会話レベルの会話は流暢にできるから、英語がうまい!と錯覚をおこしそうになる。またIT分野のように論理的な説明をする場面では、英語文献をアメリカ人の10倍は読みこなしているロシア人技術者の方に軍配が上がる。

しかし、ロシアのIT技術者の多くが英語で十分コミュニケーションできる、というのは、私の観察とは矛盾する。
幼少時から英語教育を受け、アメリカに長期滞在したりして、ネイティブレベルを獲得したような人が窓口になっている場合は、ネイティブからも賞賛される。
しかし、ロシア企業の英語サイトをみていると、なんだこれは・・と思うような英語に出会うことも少なく無い。
私は英和翻訳の仕事をよく頼まれるが、米国人が書いた英語原稿は非常に読みやすく、ほとんど滞りなく日本語に変換できる。しかし、ロシア人が書いた英語原稿は何かが違っていて、私の中の自動翻訳装置が働かない。

日本人が、外国人の日本語を、たとえ片言であったり、変な言い回しであっても、なんとなく彼らが言おうとしている本質を理解できるように、米国人は、ロシア人の変な英語をよく理解できるのだろう。ネイティブ対外国人なら問題はない。

しかし、日本人とロシア人が、英語を仲介言語に選んだら、
双方の能力不足からあらゆる場面で誤解と摩擦を起こすだろう。
だから、日本人には日本語で、ロシア人にはロシア語で、という体制をすすめたい。
日本語、ロシア語の技術通訳を育てる、ということにこそ、投資をしてもらいたいものだ。

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長期的展望はあるか

中国やベトナムをオフショア開発地とする場合、まず現地に箱(開発場所)を作って、パソコン等機器類を設置し、要員を集めて一からIT教育を施し、一部を日本に呼んで研修したりプロジェクトでOJTを積ませたり、そんなこんなで、1年近くもかけて投資し準備した後で、ようやく現地要員がプログラムらしきものを組み立てられるようになるのだろうか。

時間とコストをかけて準備したあとで
「ここは使えない」
と悟ることもあるだろう。

長期的に見れば、
「当初の1,2年マイナスであっても、後の10年で元が取れればOK」
という考えも成り立つかもしれないが、

今、日本国内でも人材の流動が激しく、3年以上企業にとどまらない若者が増えている。
まして外国となれば、会社に対する忠誠心など望めようもなく、
技術を身につけたら他企業にスピンオフされるのは目に見えている。

会社そのものも、10年先どころか、来年の今頃どうなっているのか・・・(かつてはそんな疑心暗鬼は生じなかったものだが)。
為替変動、企業買収、パートナー企業の方針転換(開発をオフショアに)、会社の醜聞事件など、事業と直接関係無いところで、企業の運命が決められることもある。

かつては、
「たとえ歯車のひとつであっても、会社に忠誠を尽くすことで、会社とともに発展し、社会に役立つものとなる」
という志がもてた。
今は、やっていることが何の役に立つかもわからず、とりあえず日々の糧を得るために会社に通っている、という人も多いだろう。
会社が、会社の将来や社員の教育に投資する、ということが、かつてほどの効果を上げない時代になっている。

長期的視野で、育つかどうかわからないオフショアセンターにエネルギーをつぎ込んで、そろそろ活用できるかな・・と思った頃には、
世間の流行がかわって、別のオフショア開発地に鞍替えを迫られ
別の担当者が割り当てられ、また一からやり直し・・ということになるのではないか。

そもそも「長期的視野」のなかに、フィージビリティ・スタティ(実現可能性調査)とか、リスク分析とか、予測可能な部分の予測と対策立てができているのだろうか。
他社がやっているから、細かいことは後で考えることにして、とにかく始めましょう」となっているのではないか?
「やっているうちになんとかなるのではないか」というばら色の人生を夢見ているのではないか。
「長期的視野」により、問題を将来に持ち越しつつ、「長期的展望」がないから、露見した問題に対症療法であたり、当初の目的も忘れてしまう

もちろん、現時点で将来の問題を予測するのは難しいが、
「中国にアウトソースして、うまくいくか」
「沖縄で人材確保できるか」
「ベトナムに開発センターを作って、うまくいくか」
という程度の「予測」ができなかったものだろうか。

とりあえず場所を確保して、箱を作って、人を集めて、教育して・・・いろいろやっていく中で、足りない部分が露見するので、それを補充すべく対策をとり・・・管理者を派遣、要員を日本に呼んで研修、金をつぎ込み、etc。

もちろん、成功への道筋を考え、相手市場やメンタリティの違いも研究し、起こりうるリスクへの対策を事前に準備し、その上で大きな収益を上げる、というビジネスモデルを実現できている企業もあるだろう(寡聞にして知らないが)。
しかし、オフショアの障害として、いまさら「言語やメンタリティの問題」を言っているところをみると、事前準備が足りなかったのではないか、と疑いたくなる。

システムの仕様を考える場合でも、開発前にじっくり仕様を練る、という根気がないから、
とりあえず着手できるところから開発を始めて、後で必要に応じて細かい仕様を考えましょう、となる。

日本企業のサクセスストーリーには、
展望もなくとりあえず始めて、現場担当者がいろいろ工夫して問題を解決し、会社がそれを見守り、何年もかけて研究開発を重ね、商品化したら爆発的ヒットになった、というのが多い。
現場担当者の滅私奉公、会社の寛大さ、アメリカをもしのぐ製品開発・・・これは話としてはおもしろいが、それとて、「結果が報われる時代」だったから可能であり、美談にもなり得たのだ。

問題を言うのは簡単だが、じゃ、どうすればいいのか、を言うのは難しい。
世の中がどんどん変わり、どこから手を付けたらいいのかわからない。

しかし、私は、
こと会社の事業に関する限り、一番重要なことは、
「トップ経営者の考え方と覚悟」であり、
さらにトップ経営者の考えを実現する組織作り、だと思う。

このような混乱の時代であっても、
生き残り成長し発展する企業は必ずある。
後から彼らのやり方を学んでも、あまり意味がない。

生き残り成長し発展するために、
今の時点から、他者とは違う考えと覚悟をもつ、
実行前のフィージビリティ・スタティ(実現可能性調査)、リスク分析と対策立て
NASAが火星に有人ロケットを送るとき、ぐらいの厳密さで
・・・それは無理としても、とにかく
「現時点で可能な限り最大限の」予測を立てる、という努力をしてみたらどうだろう。

なんといっても、もちろん「会社の将来や社員の教育に投資する」必要がある。
その場合でも、フィージビリティ・スタティとリスク分析を徹底し、「当たり前すぎる失敗をしない」という、おりこうさんなところを見せて欲しいものだ。

さて、ロシア。
事前調査なくロシアに足を踏み入れたら、
3歩と行かずにズブズブと足をとられることになるだろう。
(ロシアに日本の新幹線を・・・危ない危ない・・・)

しかし、需要・供給の両面において、ロシアのポテンシャルは大きい
私は、ロシアは、アメリカに並ぶ大国に成長すると思っている。
ロシアが大国化するにつれて、「ならず者のやり方」が世界に浸透していくと思う。
今は「非常識な国」に見られているが、
そのうち「そのやりかたもアリ!?」に変わり、
やがて政治的にも経済的にも無視できない影響力を行使しはじめるだろう。
腹が立つが、ロシアを認めないわけにはいかない。
その上で、どうやってこの「ならず者」と対決し共存していくか
この戦略ゲームに、私はプレーヤーとして立ちたいと思っている。

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規模の大きいロシアオフショア開発企業リスト

IDCの調査レポート「オフショアソフトウエア開発場所としてのロシア:これが次の動向になるか?」から抜粋した、ロシアオフショア開発企業のリスト

各社それぞれ、分野や得意技術の特徴はあるが、ここでは企業規模にしぼって情報を整理した。

確か2003年頃のロシアオフショアレポートで「IT企業同士の合併による規模拡大が今後の課題」とうたわれていたが、現在は企業統合による規模拡大が着実に実現してきているようだ。

また、2003年当時は、ヨーロッパからの受注が少ない(ヨーロッパにはアンチ・ロシア・アレルギーがある)というレポートもあったが、それが今では解消されて、ヨーロッパとの大規模な連携が増えているようだ。

私が読み取った特徴として
1000名以上の規模の維持・管理に成功している企業が増えている
オフショア開発センターの設立サポートサービスが増えている
・豊富な高度技術人材が「売り」で、そのトレーニングに投資している
・高い社員定着率(低い離職率)や、高い顧客定着率を達成している企業がある
顧客との密着性を特徴としている
・米国のみならずヨーロッパからの受注が増えている
・ロシアのみならず東欧に開発拠点を持つところがある
顧客所在地(米国、ヨーロッパ)に本社、営業オフィスを持つところが多い。

日本やアジアをターゲットとしているロシアオフショア企業もあるが、
日本に所在する日本企業と取引が実現しているところはほとんど見当たらない。
まるで、日本は国際市場に存在していないかのようだ。

ロシアオフショア開発企業 の一覧はこちら。

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適切なオフショア開発パートナーを見つけるためのガイドライン

[情報ソース http://outsourcing-russia.com/docs/?doc=1388 の要約]

新規にソフトウエア開発プロジェクトを実施する場合、熟練したソフトウエア開発者を雇用し、本格的に仕事をはじめ、早期に利益を確保しなければならない。
才能のあるIT人材を確保するための潤沢な期間や予算がない場合は、アウトソーシング先を探し始める。
しかし、どうやって適切な開発パートナーを見つけたらいいのだろう。
ここでは、ソフトウエア開発パートナーを探し出す上で有益なガイドラインを示す。

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人材データベースではなく、ソフトウエア開発会社を選ぶこと

アウトソーシング企業の中には、実態は単なる派遣会社、というところが非常に多い。
そこではソフトウエア開発者ではなく技術プロフェッショナルを雇用し、それらを売上高で管理している。
そのような開発企業では、「Eコマースアプリケーションの開発のために、SQLサーバーでの開発経験のある.Netプログラマが欲しい」といえば、社内の人材データベースでキーワード検索し、何人もの候補者を見つける。

このやり方は、あなた自身がオンラインの求職掲示板でフリーのプログラマーを探す場合とほとんど変わらない。
このような会社に開発を依頼した場合、時間を節約している、とは言えない。
わずかな付加価値をつけて、必ずしも最適とはいえない技術者を提供してくる場合もある。
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継続(リピート)率 - 品質を計る指標として

もし開発パートナーが本当に「顧客の右腕」としてうまく働いたならば、顧客は継続して、その開発パートナーに仕事を出すはずだ
顧客の案件に対して、一貫して優秀な同じ人材が割り当てられる、ということが肝要だ。契約ごとに開発者を変えるならば、顧客への忠誠心や強い連帯感は生まれないだろう。

顧客が継続して仕事を出す、という場合、当然、以前の開発で満足のいく働きをした技術者をもう一度使いたい、と望むはずだ。
一流の会社は優秀な人材を抱え込むために、有利で包括的なパートナーシップを提案したり、開発企業のトップに持ち株制度を提案したりする。
優秀なITプロフェッショナルは、トレーニングや専門性向上のために投資を惜しまない企業にひき付けられる。

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見えないコストを知ること。
1時間90~125ドルと1時間20~40ドルの差は明白なことのように思えるかもしれない。
これはアメリカの単価と、インド、中国、その他安いオフショア開発地の単価だ。

しかしこれは、リンゴ対リンゴ(同一条件)の比較ではない
調査機関IDCによると、オフショア開発を実施している企業が直面する三大ハードルに、「時差、言語障壁、文化の違い」がある。

実際、仕様を詳細にいたるまで明確にまとめて文書化できるならば、オフショア開発もスマートな選択といえる。
しかし、問題のありそうな仕様も、そのまま放置され、その通りに開発されてしまう、という危険性がある。
上位者に質問しにくい、という文化的な抵抗感や、言語の障壁から、十分な質疑応答を経ずに、間違った翻訳のまま要件が伝わってしまうかもしれないのだ。

25名以上の開発者を必要とする大規模な開発プロジェクトで、理解しやすく文書化しやすい要件仕様で、どこにでもあるようなアプリケーションを開発するならば、オフショア開発は経済的に有利かもしれない。
100000時間(人時)の開発で1時間25ドルのレートであれば、その経済効果はかなりのものである。

しかし、ビジネスのコアとなるような革新的な新しいソフトウェアを開発する場合、要件を事前に定義するのは難しい。
これらの「crown jewel(目玉、魅力ある事業部門)」プロジェクトの場合は、欠陥を識別して修正し、要件に合うよう微調整するため、反復開発がふさわしい。
このような開発は、オフショアではなくホームで行うべきだ。

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固定時間/固定金額のプロジェクトに用心

固定金額の魅力は明らかだ。
工数積上げによる金額決定では、開発企業の都合で工期が延長され、エンドレスに費用がかさむような不愉快な印象がある。
ソフトウエア開発の予算が15万ドルのときに、誰も上司に、17.5万ドルにまで費用が増えるかもしれない、とは言いたがらない。

もし契約が固定金額であり、発注者が追加費用を絶対に認めないならば、開発会社はいくつかの困難な選択を迫られる。
プロジェクトの終わりが近くなり、見積以上の工数が見込まれる場合、開発側はプロジェクトの利益を確保するために、単価の高い「ロックスター」をチームから外し、安くて経験の少ないスタッフを投入せざるを得なくなる。
結局、固定金額は必ずしも「安い買い物」とは言えなくなる。

理想としては、ソフトウエア開発会社は、顧客の予算を尊重して、その範囲で最大の効果をあげられるよう最善を尽くすことだ。
開発企業が顧客の意思決定プロセスに関与し、見込まれる予算とリソースについて顧客と常に協議した上で、工数積上げで金額を決めるのがベストである。

早めにプロトタイピングを行いプロジェクトの目標を明確にすることによって、開発パートナーはその仕事に必要な工数を見積もることができる。
そして範囲を明確にしながら、なんらかのトラブルを予期して、±10%を見込むのがよい。

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ロシア企業に見積を依頼すると、「予算はいくらですか」と聞いてくる。
(それを先に言ったら、こちらの戦略上まずいでしょう)・・・と思うのだが、

路上で野菜や果物を売っている人も
「このリンゴ、いくらですか」
と聞くと
「あんた、お金をいくら持ってるの?」
と聞き返してくるから、
これはロシアでは普通のやり方なのかもしれない。
ただし、少なくとも路上では、こういう売り手は淘汰されて、今は姿がない

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評価のモノサシ

「ロシア人は仕様以上のことを解決しようとする。」
「問題は何ですか、問題がわかれば解決方法を見つけましょう。」という。
「ほとんどの米国の会社は、彼らが何を探しているのかを知らないので、彼らが定義できないものを認識するのは難しいです。多くの会社はまだ、何が必要かを理解していません。彼らは仕事探しをしているのです。」

(モスクワのルスソフト(協会)会長、マカロフ氏の言葉)

 

エンジニアとして、こう言いたくなる気持ちはよくわかる。

多くの一般企業は情報技術専門ではないから、コンピュータを使って何が出来るかを知らないし、マネージメントやマーケティングの専門知識をもたずに暗中模索で営業を続けている。

そこに対して、情報技術やマーケティングの専門知識をもった技術者が、優越感をもって何かアドバイスできる、と考えたくなるのもうなずける。

世の中には確かに、マーケティング手法、経営手法、ORなど、ある手法に基づいて分析すれば、自然に問題が見え、解決方法がわかるものもある。

分析なしに成りあがり的に発展し停滞を迎えた企業なら、分析によって問題を明確化し対策をとれば、劇的な効果が上げられるかもしれない。

そのような仕事を請け負う、ビジネスコンサルティングという職種もあるし、

日本で業務システム開発をする場合は、現行業務分析や要件分析が開発の中に組み込まれていて、そこで業務の最適化が図られる。

 

しかし市場というものは、情報技術やマーケティング、マネージメントの知識や技術があればいかようにもコントロールできるほど単純なものではない。

そのような手法を駆使したにもかかわらず、市場競争の中で苦戦している企業がたくさんある。

また、理屈でわかっていても、対策をとれない場合も多い。

そのような解決の難しい問題を、ロシアへの数ヶ月のアウトソーシングで解決できるはずがない。

 

市場経済に移行した後、ロシアのソフト開発企業は、ロシアの民間企業の業務システム開発をしないで、海外企業向けの受託開発を主に請け負ってきた。

その場合に受ける仕事は、ツール開発、基本システム開発、パッケージ製品開発など、現行業務の理解を必要としないものが多かった。

「業務系の開発」という場合でも、ゼロからの新規開発で、マーケティングやマネージメントの知識、技法を使って現行業務を最適化するだけで効果が得られるようなものが多かった(もちろん、手作業やExcelベースの仕事をシステム化、自動化することによって、大きな効果が得られる)。

ロシア企業の成功事例を眺めると、どうしても「簡単な仕事をやっているなぁ」という感を否めない。

そして、それらを成功させていることで、天狗になってしまっているのだ。

 

簡単な仕事、とは

・仕様が明確または具体的仕様がなくて開発者に「おまかせ」

・開発期間が十分長い、または開発者のいいなりになる顧客

・開発予算が十分多い、または開発者のいいなりになる顧客

 

難しい仕事、とは

・仕様が不明確、変更がある

・問題の所在がわからない

・開発期間が短い

・開発予算が少ない

 

ロシア人自身は、「難しい仕事が得意だ」という。

彼らの言う「難しい仕事」とは、最先端技術、数学や物理、工学の応用、解決不能問題など。

 

ロシア人がそればかりにこだわる「プログラムの機能、性能、品質が良いかどうか」、ということは、日本人が考えるプロジェクトの品質とは相関しない。

なぜなら、プロジェクトの目的は、期間、コスト、成果物の品質の三者のバランスをとって顧客目的を達成することであり、

期間、コストを最優先するかわり、プログラム品質を下げる、という判断も往々にして行われるからだ。

ロシア人の考えは逆で、品質を高めるために、期間と予算を増やすべきだ、となる

市場競争を勝ち抜く上で速効性があるのは、プログラム品質よりも期間、コストであることが多い。

市場投入タイミングを外したら、その後でいかに優れたプログラムを完成させようと、利益にはつながらない。

世界最高のものを作るためにエンドレスに開発を続けることも出来ない。

 

ソ連体制下では、教育、科学、あらゆる開発事業において、期間と予算の制約を受けずに、徹底的に課題を追求できる、という習慣があったのではないだろうか。

ほとんど不真面目に働く人々の中で、一部の優秀で勤勉で意欲のある人たちが、期間や予算に制約されずに理想的なものを開発しようとした、その結果が、ソ連時代に現れた世界的な科学・工学分野の成果に現れているのではないか。

そして今、世界に通用する物を作ろう、とするにいたり、ロシア人技術者は、期間と予算の制約を受け付けない、という習慣はそのままに、ただ世界最高品質を徹底的に追求する、という姿勢だけを特化させているのではないだろうか。

技術力が高い人のほうが、技術力のない人の何倍も早く仕事ができる、という意味では、工期が短くなる。同じ内容ならば、インド人や中国人よりも、ロシア人のほうが早くできることもある。

しかし、実現不可能な工期、予算を可能にするために品質を犠牲にする、という考えをロシア人は理解できない。

 

日本開発企業が3ヶ月で開発できそうな量の仕事に、ロシア人が6ヶ月から1年もの見積を出すときがある。

それは「仕事が遅い」というのではなく、日本人の予想とは全く違うものを開発しようとしているのだ。日本人には予想もできない「世界レベルの高品質のもの」を。

ロシア人は、それを作るにはそれだけの時間が絶対必要だ、短時間低予算では絶対できない、と言い張る。

お互いに、相手が作ろうとしているものをイメージできないまま、交渉が決裂する・・ということも、私は何度か経験してきた。

 

必要なリソースがない中で、普通以上の成果をあげなければならない場合は、教科書どおりの仕事では間に合わない。

アウトソーシングでは、見積段階で開発者に「不可能」と判断されれば開発は行われない。

しかし多くの企業が、「不可能を可能」とする別の開発者を探し出し、なければ自力で開発するなどして、不可能を可能にすべく必死の努力をしているものだ。

 

ロシアの開発企業が、海外ではなく、地元の企業の業務システム開発を請負い、その中で、

・プロジェクトチーム編成がまだなのに、2週間後に本社幹部の前でデモを見せなきゃならない

・何を作るか決まっていないが、予算の関係で3月末までに納品しなきゃならない

というような課題をいくつもくぐり抜けていけば、

品質、工期、予算のバランスを取って顧客満足を勝ち取る

という思想が理解できるようになるのかもしれない。

それには、さて、20年、30年はかかるだろうか。

当分の間は、ツール開発、基本システム開発、パッケージ製品開発でロシア人材を活用するにとどまるだろうか。

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ロシア・オフショアの活用法

情報技術、数学、物理、工学などコンピュータを使った開発に利用される知識は、地球人類の中で有限である。
時間と根気があれば、ひたすら知識を貯めこむことができる。
ロシア人技術者の強みは、米国発の技術情報を米国人以上に時間をかけて、大量に読みこなしていることにある。

Microsoft、Sun、Oracleなどの開発パートナーとなって、開発者向け情報を入手するだけでなく、インターネットのフォーラムなどで発信されている膨大な生情報を収集したり、場合によっては大手ベンダーの製品開発を直接請け負い、ベンダーの設計担当者以上に内部を知り尽くしていることもある。

このようにして知識を溜め込んだ人材は、今の地球人類が持つ情報技術のエッジ(縁)にいて、更にその先を見る目を持っている、といってもいいだろう。

全てのロシア人技術者がこのレベルにあるわけでは、もちろん、ない。
本当に優秀な人材は非常に少ない。
成功しているロシア開発企業には、優秀なCTO(最高技術責任者)がいて、開発要員に適切な指示を与えている。

ロシア企業に仕事を出す場合、
立ち上げ時にCTOが出てきて、彼自身が開発に責任を追う、という場合は信頼してもよい
(もちろん、それ以前に、開発企業やCTOの能力を審査しておく必要はある。)
CTO自身が設計を監修するならば、発注者は自社の開発に最高の技術リソースを活用できる、と考えても良い。

しかし、日本企業が発注する開発案件の中には、
最先端、高度、難易度の高い技術などを必要とせず、
ただ何となく組み立てていけばいい
、というようなものが多い。
このような緩い案件の場合、CTOは参加せず、開発企業の若手社員の経験作りに利用される。
若手社員にも優秀な人材は多いが、この程度の人材なら日本にもたくさんいるので、わざわざロシアに出す意味はない。

・ユニークな発想
・技術の周辺を突くような開発
・ロシアや欧米市場をターゲットとした開発
・世界市場向けのパッケージ開発

ロシア人の技術人材は、このような案件に向いている。

また、案件毎に見積をとって発注する、という方法では、ロシアの優秀な人材を確保できない。
ロシア企業の中で、本当に優秀な人材は欧米の長期プロジェクトに取られている。
ロシア人技術人材を最大限活用するのに一番良い方法は「チーム・ソーシング」
技術リーダーを含む数人のロシア人技術者を自社開発用に抱え込むことだ

ロシア開発企業の中には、「専用チームを提供する」という形で、このサービスを行っているところも多い。
外国企業は、案件の有無、規模にかかわらず、このチームを常時雇用する。
ロシア開発企業は、
一定の手数料をとって、チームに開発環境を提供し、雇用や給与、法的な手続きを代行する。

日本は、あらゆる規模のソフトウエア開発の歴史と経験をもち、日本でできること、中国を活用してできることも多いが、これからの世界市場を視野にいれたとき、ロシア人技術者の活用は避けて通れないと思われる。

それにしても、世界のIT市場に、Made in Japan のアプリケーションが少ない(ように見える)のは、残念なことだ。
日本には欧米人が予想もできないような「重箱の隅をつつく」ほど細かい、あるいは、「孫の手」のように「かゆいところに手が届く」、便利でマニアックな製品がたくさんある。
日本国内に出回っているアプリケーションを世界市場向けにカスタマイズする、という発想があれば、市場は大きく開けるのではないだろうか。

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ロシアの開発者はパートナーシップを求めている

6月21,22日、サンクトペテルブルグで開催されたルスソフト・フォーラムでの協議を基にしたレポートの要約。

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ロシアのソフトウエア開発産業は伝統的なアウトソーシングモデルからの脱却を図っている。才能と革新性のある安い労働力により、海外企業とのパートナー提携をめざしている。
6月21-22日のルスソフト主催の会議に集まった開発企業の顧客、アナリスト、マネージャによると、ロシア開発企業は現在、消費市場向けにプログラムを量産するよりも、何か新しいものを創造するために顧客と協調して働く、という傾向がある。

ルスソフト連盟の会長V.マカロフ氏によると、ロシアのサービスプロバイダーは、企業が作ろうとしているプログラムの仕様以上のことを考えている。
マカロフ氏曰く、「仕様が理にかなっているかどうかにかかわらず仕様にそったコードを作るだけの他の国とは違い、ロシアでは『問題は何ですか』という問いかけから始まる。そして『合同チームを作りましょう』と続く。
ロシア企業は、その提案をする際に、より先の先まで見ようとする。

会議を通して、同じ話が繰り返された。ロシアの開発企業は、インド、中国、南米とは違う何かに見られたいのだ。ロシア人は、アウトソース先とみなされるのではく、数年にわたる安定した長期的関係が欲しいのだ。「私はそれを『チーム・ソーシング』と呼んでいます。クライアントは自社の問題を扱う専用チームを持つのです」、マカロフ氏は言った。

もう一つの違いは、ロシアの開発企業が、顧客の問題とソリューションの定義を手助けできる、ということだ。
NetIT社のアナリスト、Dean Davison氏曰く、「ほとんどの米国の会社は、彼らが何を探しているのかを知らないので、彼らが定義できないものを認識するのは難しいです。多くの会社はまだ、何が必要かを理解していません。彼らは仕事探しをしているのです。」
Davison曰く、「ほとんどの米国企業は、ただコストを削減する、という目的のためにアウトソーシングを始める。そこからアウトソーシングの仕方を学び、より効果的なオフショアパートナーシップにつながる場合もある。しかし多くの米国企業は、彼らの仕事をどこで実施するか、という場所を選ばない。時には、どこで実施されているかを知らない場合もある。」

「米国のクライアントがサービス・プロバイダー(仲介企業)を選ぶ場合も多い。それはロシア、中国、インド、どこにでもいる。」
仲介企業にとって、仕事をどこに出すか、に関する決定は、安いところを探すと言うよりはむしろ、何を成し遂げる必要があるか、によっている。
ボストンのExigen Service社の副社長アレックス氏、曰く、「われわれとクライアントにとって、西洋の価値感で一致している、ということは重要なことです。ロシア文化の中には、強力な協調志向があります。職務指向というよりはむしろ結果重視です。それは業務提携を成功に導きます。ビジネス上の問題を解決する人々がいます。ますます大きな企業が、ソリューションプロセスを統合できる能力を求めて、ロシアの開発者のサービスに向かっています。

今、見られる傾向として、以前インドに発注していた大企業のクライアントがこちらに来ています。彼らはビジネス上の問題を解決したがっていて、こちらにはより高いレベルのスペシャリストがいる、ということに気づいたからです。

ロシア人労働者は仕様に無条件に従わない、という点が重要です。より良い方法を求めて後退することも辞さないのです。彼らは見えるものに挑戦し、理解するために質問し、Yes(了解)よりはNo(しかし)を多く言い、非常に創造的に考察します。

ロシアの開発者は、迅速な開発に有効なアジャイルソフトウェア開発手法をよく使いこなします。また顧客向けのものよりも、特に文化的になじみやすい分野、例えばソーシャル・ネットワーキング・サイトやユーザ・インタフェースのような分野で能力を発揮します。市場向け製品などに向いています。

Exigen Serviceは米国をベースとしているが、ロシアと東ヨーロッパのサービスプロバイダも同様の傾向をもっている。
SoftServe社(ウクライナ)の営業部長アンドレイ氏は、米国の顧客と取引するにあたり、文化的な一致と問題解決能力のおかげで、彼の会社がいくつもの成功を納めている、と述べている。

「仕事上、米国のパートナーとの間に良い関係ができている。それはパートナーシップといってもよい。我々はできるだけ長期的関係を構築するよう努めている。我々の目的は顧客のために問題を解決することだ。協力の主な結果は顧客の経営目標の達成だ。」
このパートナーシップと文化的な結合から抽出された注目に値する成功の一つに、
不動産向けアプリケーションがある。代理店は興味のある物件の上空を飛び、あらゆる角度からそれを調査し、それをオンラインで購入することもできる。
テクノロジーは、大規模な不動産向けアプリケーションであるカリフォルニアのSanta Ana社の不動産向けソフトウエアとWeb上またはRE3W を通じて連携している。

モスクワのLuxsoftの社長ドミトリー氏曰く、「ロシアの開発者はクリエイティブだ。彼らはアーキテクチャ、デザイン、テストの分野で非常に強力なスキルを持っている。ハードウエアとソフトウエアがどう協調して動くかを理解していて、組込みシステムの開発にも通じる。」

「良く定義されたタスクのプログラミングならば、インドかどこかの方がいいかもしれない。新規開発やコーディングの前に様々な検討をしなければならないようなシステムの場合、ロシアの才能が成功に寄与できるだろう。

[情報ソース http://outsourcing-russia.com/]
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自らの欠点を裏返して、これだけ自画自賛できる、というの大したものだ、と思う(筆者)。

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ロシアオフショアの評判

ロシア・アウトソーシングの強みとポテンシャルを判断する上で、ロシア企業と協力したことのある企業担当者の声を聞くことは意味があるだろう。大手企業の担当者がロシア人とのパートナーシップについて語った言葉をここに紹介する。
(太字部分は、筆者の経験から強く共感できる部分)

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ロシア人のITスペシャリストと話している、という場合、そのロシア人がその専門分野における世界最高レベルの教育を受けている、といっても間違いない。また彼がコンピュータ・テクノロジーに関する信じられないほど膨大なアメリカの文献を読んでいる、それゆえ、事実上いかなる言語上の問題も起こりえない、と言っても過言ではない。

私がこれまで関係をもった全てのロシアIT企業には、すばらしい英語を話し書くスタッフがいた。クライアントの要望で私が担当した一つのプロジェクトがあった。そのときは、コペンハーゲンとサンクトペテルブルグの間で、果てしない、ほとんど毎日の英語による電話交渉が行われていた。

道ですれ違うような平均的なロシア人は英語をほとんど話さない。ITプロフェッショナルと話す場合、それは最高レベルの教育を受けた一部の人々と話しているのだ、という点が違う。

Sten Falling
Astenit
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ドイツ銀行のような大企業にとって、「horses for courses 餅は餅屋」のような英国の表現を使うことが重要だ。やり遂げようとしていることについて考える必要がある。

COBOLやFortranのメンテナンスならば、インドにやらせるのがいいだろう。
ロシアでは、その種の仕事はあまり喜ばれない。ロシアでは、新しいアイデアを試せるような、もっと興味深い、テクノロジー周辺を突くような仕事がいい

ロシアの教育システムは西洋のシステムをモデルとし、理論と哲学を基本としている。プログラマーはシステムの原理と哲学に深く入り込むのを好む。

Daniel Marovitz
Deutsche Bank
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ロシア人は、どんな問題を解決すべきかという観点から徹底的なニーズ分析を行う、というアプローチにおいて、全くプロフェッショナルだ。彼らは我々のビジネスニーズを非常によく理解し、我々が思いつきもしなかったような解決方法を考え出した

Mike Zwerner
Sysdome
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ロシア人は単に優秀なだけではなく、よく組織され、適切に管理され、そして慎重である。40名人以上の技術者を集めて始められた大規模なプロジェクトは3ヶ月後、完全な新しいテクノロジー分野を完成させた。このチームは、特別な追加の管理費用なしに多国籍プロジェクトに合流できた。追加の管理者もいらず、追加費用もかからなかった。そしてチームは、あらゆる品質基準を満たす高品質のコードを生産した。このチームは疑いなく、私が次の仕事も一緒に行うチームだ。

Joe Carsanaro,
formerly of Motorola

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ロシア人はごく早い年齢から複数言語を学んでいる。一度もロシアを離れたことがないにもかかわらず、外国にずっと住んでいた人のように流暢に言葉を操るのには驚かされる。

ロシアの教育システムは、自己の能力の活用と生活レベル向上をめざす高学歴者を生み出している。彼らは自発的に働き、監視者を必要としない。彼らは革新的で商魂たくましい。

ロシアは、官僚主義のない、あるいは古いしきたりのない環境で働くことを望んでいる。
一般的に見て、もしソフトウエア開発のアウトソースを検討しているならば、ここはふさわしいところだ。

John G O’Brien
MiS Logistic Limited
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私は30年以上にわたり、IBMのような大企業や新興企業においてソフトウエア開発に携わってきたが、いずれも平坦な道ではなかった。
ロシアとの経験は、私がこれまで実施したなかで、楽で最も成功したオフショア開発プロジェクトであった。
60日とかからずに、交渉、契約締結、20名以上の高度エンジニアの雇用が行われた。ほんの数週間後に、大きな開発上のマイルストーンが完成し、全ての関連するプロジェクトがうまく進捗管理され、スケジュールどおりに進んだ。私はこのアウトソーシングパートナーシップを本当に嬉しく思っている。

Jack Blount,
SirsiDynix

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私はいくつものロシアソフトウエア開発企業とともに働いた経験を多く持っている。私はテクノロジーにおけるロシアの能力にいつも尊敬の念を抱いている。わたしの評価では、ロシア人は世界で最高のソフトウエア開発マインドをもっている。
Jeff Lunsford,
WebSideStory

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ロシア人の文化(と労働倫理)は米国に近い。彼らは不平も言わずに長時間働く。期待以上のものを作り出そうとする。彼らは討論が好きだ。理由を理解したがる。彼らはアメリカ人クライアントと非常によく気が合う。彼らと良い関係を作ることができれば、その成果は際立っている。

Alan Guthrie,
CSC

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[情報ソース OUTSOURCING-RUSSIA

http://www.outsourcing-russia.com/testimonials/]

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シベリアのシリコンバレー

シベリアのシリコンバレー?
ソビエト時代に繁栄した科学の町が評判を取り戻すとき。

かつて世界は、ノボシビルスクのアカデムガラドクまたはアカデミータウンと呼ばれる地域で研究され公表された科学に、しばしば驚嘆させられた。 今日、アカデムガラドクとノボシビルスクは、100以上のコンピュータとソフトウエア企業を擁し、情報工学コースをもつ1ダース以上の大学があるハイテクセンターとして急成長を遂げた。 インテルはここにオフィスをもち、Microsoftとヒューレットパッカードもまた同様である。

クレムリンにとってアカデムガラドクは、石油国家から多角化経済に転換するための雛形となりうる一種のハイテク起爆剤である。 モスクワは、国の経済を運営するにあたり、石油価格への過度の依存は危険であり、国中のハイテク企業の成長を促すことが多角化の一手法であることを理解している。

ロシア当局はロシア各地にハイテクセンターを建設する予定を持ち、「テクノパーク」に付帯するオフィススペース、ホテル、住宅の建設に予算を割いている。 同様に、ナノテクノロジー開発、ナノ(10億分の一メートル)レベルでの材料開発にも予算を割り当てる予定である。

アカデムガラドクは、国の新しいテクノパークの一つに予定されている。

ロシア大統領ヴラジミール・プーチンは、2005年、インドのソフトウエア開発産業の中心であるバンガローを視察訪問した1ヶ月後にノボシビルスクを訪れ、新しいテクノパーク構想について言及した。
「もしこれらのリソースが有効に使われるならば、IT分野において、国家は重大な現状突破を達成できる。」アカデムガラドクに現れたプーチン大統領は言った。
「われわれはこのチャンスを逃してはならない。世界には、このような強力なスターティングポジション(開始点)なしに成功を収めている国々があるのだから。」

現在までのところ、ロシアのテクノロジー戦績は、グローバルIT巨人のアメリカや、ソフトウエアアウトソーシング先進国の中国、インドに劣っている。 ロシアはインドのような最低価格の労働者を提供できない。 しかし、世界で最初に人工衛星を飛ばし、宇宙に人間を送った国がもつ、プログラミングと開発能力、これこそがロシアの強みである。

「もし単純なプログラミングの仕事なら、インドに任せなさい。複雑で難しい仕事なら、中国がいいでしょう。しかし、もし、解決不可能な問題を解決したいなら、それはロシア人にやらせなさい。」ノボシビルスクにある世界的な地図ソフト制作会社DataEast社の社長アナニエフ氏の言葉である。
主にアメリカの顧客との関係で、DataEast社は今年200万ドルの利益を見込んでいる。同社のスタッフは6年間で7人から70名に増えた。

アカデムガラドクの全盛期はミハイル・ゴルバチョフのペレストロイカとその後のソビエト連邦崩壊のもとで終焉を迎えた。 1990年代、ロシア経済の停滞の間、多くのアカデムガラドクの優秀な科学者たちが、モスクワや西洋に飛び立っていった。

世界にIT市場ブーム(バブル)が起こると、インテルやシュルンベルジェのような世界の巨大技術企業がアカデムガラドクの知識ベースと安い労働力に目をつけた。 そして多くの科学者が研究職を捨ててプログラマに転向した。

アレクサンダー・アヴディエフは3年前に応用数学のキャリアを捨てて、インテル・ノボシビルスク支店の現場管理マネージャになった。
「私はこれでOKです。研究者からIntelのような世界企業に転向するのは賢明な選択でした。」

「この変遷はアカデムガラドクにとって非常に重要でした。ロシアの科学にとっては不幸な時代でしたが、ロシアのIT産業にとっては好機でした。ここにIT産業があることによって、アカデムガラドクは、単に存在を続けるだけでなく、かつてのような世界的な名声を取り戻すチャンスがあります。」DataEast社の社長ボリス・ベルヒン氏の言葉。

[情報ソース OUTSOURCING-RUSSIA http://www.outsourcing-russia.com/docs/?doc=1386]

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オフショア先としてノボシビルスクを勧める理由

  1. 日本との時差が夏2時間、冬3時間
    例えば夏、日本時間の11時から19時がロシアの営業時間にあたるので、ほぼリアルタイムで必要な連絡ができる。
  2. 高速通信インフラ(100Mbps)が整備され、24時間、リアルタイム通信が可能。
    大量データの送受信やリモートによる開発も可能。
  3. 1995年以降創立のオフショア開発専門企業が多く、オフショア開発に必要な社内インフラが整備されている。契約等の手続きもオフショア向けに整備されている。
  4. オフショア(欧米)向け開発経験豊富な技術者が多く、英語が通じる。仕事に関する国際常識が通じる(日本側が国際常識をわきまえていない、という問題は別として)。
  5. 数学、物理、工学などの専門を修め、IT技術も基礎から最先端までしっかり習得した技術者が多い。大学でのIT教育も充実している。
  6. 親日的。技術翻訳に転向できる可能性を秘めた日本語運用者がいる。
    (私が仲介して日本向け開発を行う場合、ロシア人技術翻訳者と協力し、あらゆる文書、Email、仕様書、連絡を日本語で行っている)
  7. モスクワよりも開発単価が 安く、実際、モスクワのアウトソース先になっている。
  8. 地方出身者が多い。彼らは、自然や家族に恵まれた環境で育ち、高学歴を修め、それなりの苦労もし、温厚で忍耐強く、問題解決のために杓子定規的でない努力をする。

私は2001年から2003年、ロシア企業の社員として、日本向けの受託開発の技術営業を担当しました(現在は日本企業に所属)。
当時の日本では「オフショア開発」がまだタブー視され、中国やインドへの外注もほとんど行われていませんでした。

私はロシアから苦労して営業し、いくつかの開発案件を受注し、ほとんどの案件を感動的な成功裏に終えることができました。
技術翻訳は仲介の英語ではなく、日本語とロシア語に翻訳しネイティブがチェックする、という体制でした。

技術、コミュニケーション、品質に関する問題はほとんど発生しませんでしたが、日本側の仕様が決まらない、変更が多い、期限や予算が非現実的に少ない、という問題からプロジェクトが混乱することもありました。

問題発生時も、ロシア人は忍耐強く、最適な解決策をみつけるべく努力していました。
杓子定規的ではない、という点が、インドや中国に発注した場合の他社の失敗経験とはちがうな、という印象を受けました。

Image01<写真:5月14日、アカデムガラドクのアパートから見える風景>

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体験レポート

ロシア企業の社員として働いていたときの体験レポートもお読みいただければと思います。
ノボソフト社体験レポート(2005年)

アカデムゴロドクのITポテンシャル

ノボソフト、フォルテス社とも一夜で転覆し、私は救助ボートで逃げ出した、という格好です。

アメリカ顧客が投資家になり、企業(開発者グループ)をそそのかして独立させる、 ということが多かったです。
私から見ると裏切り、陰謀と見えるんですが、ロシア人的には「発展的スピンアウト」。
カオスが収束に向かうプロセス、と考えることにしています。

ちなみに、ノボソフト社(の当時のロシア人社長)がアメリカ人の投資家との関係を解消し、会社が分裂した後、同社の優秀なプロジェクトマネージャたちがチームを率いて、それぞれの分野のベンチャー企業を立ち上げました。

今はその時に生まれたベンチャー企業が、当時の同僚たちとの横の連携を維持、相互に協力しつつ、欧米向けのオフショア開発企業として盛んに活動しています。

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ROSD調査レポート(本文)

The Russian Offshore Software Development Industry Survey
について

このレポートは2003年、Outsourcing-Russia.comが主催したイベントに参加した37企業に対するアンケート調査の結果をベースとして最新のロシアオフショア動向を概観するものです。

The Russian Offshore Software Development Industry Survey

原文(PDF)へのリンク

                         
  調査対象企業の

うちわけ

  • 86% - ロシア企業
  •  
  • 14% - 海外企業の開発センター
分野

ソフトウエア開発を中心とし、それ以外に

  • 43% - ITコンサルティングやシステム統合
  •  
  • 48% - 自社製品開発
歴史    

  • 3年未満 - 22%
  • 4~6年 - 35%
  • 7年以上 - 43%
 
従業員数    

  • 6年未満の若い企業の従業員は平均60名未満
  • 10年以上の企業の従業員は平均180名
 
年間売上高
(円換算)
   

  • 5千万円未満 - 37%(内61%が地方)
  • 5千万~2億円 - 29%
  • 2億~4億円 - 11%(全てペテルブルグ)
  • 4億円以上 - 23%(うち62%がモスクワ)
モスクワ企業の半数が4億円以上。
地方企業の半数が5千万円以下。
 
社員給料    

  • 開発技術者 - 450~1,300ドル(5,4000~156,000円)
  • 管理者 - 850~2,500ドル(102,000円~300,000円)
モスクワの給料が最も高く、地方の2倍近い。
ペテルブルグと地方の格差は小さい。  
市場規模
(円換算)
   

ROSD市場規模は2005年に500億円を超え、2006年には1千億円に近づくと見られる。
グレーゾーン(ロシア連邦に企業登録をしていない企業)が40%ある。
<グレーの理由>

  • 法人化の難しさ
  • 組織力の弱さ(既存パートナーで充足し営業が不要)
  • 税金逃れ
 
海外拠点    

  • ROSD企業の約9割が海外に事務所をもつ。
  • 海外事務所のうち半数はパートナー関係、半数はセールス関係。
  • 2006年、ドイツ、オーストリア、スイス、スカンジナビアでは、パートナー駐在が2004年の2倍に増えた。
  • 60%以上がアジアと無関係。30%以上がアジアにパートナー駐在または商用駐在。
 
ターゲット市場    

  • 主要ターゲット市場は70%以上がアメリカ、カナダ。
  • 2006年は10%、2006年は30%がアジアとのプロジェクトを経験しているが、主要ではない。
  • OSDの相手の70%近くがIT関連(ITコンサルタント、開発企業、そのほかIT関連)。
 
市場規模
(円換算)
   

ROSD市場規模は2005年に500億円を超え、2006年には1千億円に近づくと見られる。
グレーゾーン(ロシア連邦に企業登録をしていない企業)が40%ある。
<グレーの理由>

  • 法人化の難しさ
  • 組織力の弱さ(既存パートナーで充足し営業が不要)
  • 税金逃れ
 
開発プロセス
認定企業割合
   

SEI CMM

  • レベル5 - 5.4% (最適化している)
  • レベル4 - 2.7% (定量的管理されている)
  • レベル3 - 8.1% (定義されている)  
最も得意な分野    

様々な種類の企業リソース管理システムの開発

  • CRM(customer-Relationship Management)
  • Sales Applications
  • Human Resource Management,Payroll
  • Banking/Finance
  • Project Management
  • Telecommunication
  • Materials Management
Web系
  • 57%がe-Commerceソフトウエア開発。
  • 80%がWebサイト開発
一般分野
  • 文書管理 - 41%
  • オフィスアプリ - 30%
  • 情報とデータ管理ソフト - 24.3%
  • ネットワーキングソフト - 22%
  • 情報アクセスと配信ソフト - 19%
  • 設計開発ツール - 19%
 
特殊分野    

20%の企業が特殊分野の開発に従事

  • Bill Presentment and payment application
  • Electronic marketplace software
  • retail/point of sales application
  • Multidimensional, Statistics and Technical data analysys
  • End-User Query and Reporting tools
  • Knowledge management & data mining tool
  • Executive information & decision support system
  • Package data mart/data warehouse products
 

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ROSD調査レポート(まえがき)

ロシアオフショアソフトウエア開発(ROSD)産業は1990年代に姿を現し、未だ成熟したとは言い難いながらも、ここ数年の間に目覚しい進展がありました。
ロシアオフショア開発をテーマにした世界調査機関の最新のレポートから抜粋情報をお届けします。


The Russian Offshore Software Development Industry Survey

原文(PDF)へのリンク

The Russian Offshore Software Development Industry Survey
について

このレポートは2003年、Outsourcing-Russia.comが主催したイベントに参加した37企業に対するアンケート調査の結果をベースとして最新のロシアオフショア動向を概観するものです。
このイベントに参加した37社には、オフショア開発実績における中堅、大手が含まれていますが、法的なグレーゾーンで活動している中小企業はほとんど含まれていません。
いわば、合法的な成功企業およびロシアで最もアクティブなオフショア開発企業のデータといえます。

ROSD
Russia - ロシア
Offshore - オフショア(海外)
Software - ソフトウエア
Development - 開発

 

一般に言われているROSDの長所

  • 豊富なIT人材とその優秀さ
  • 充実した基礎教育
  • 西洋と文化・考え方を共有
  • 労働者賃金が低い
  • インド、中国に比べると欧米に地理的に近い

 

一般に言われているROSDの短所

  • 国際認証(ISO/CMM)企業が少ない
  • 熟練管理者がいない
  • 産業団体が未成熟、結束が弱い(インドソフトウェア・サービス協会(NASSCOM)に比べ)
  • 海外拠点不足

 

現在のROSD

ROSD産業は世界のOSD市場競争で競争力を持てるほど成熟してきた。

  • SEI CMM/CMMIレベル3,4,5の認定企業が現れた
  • 産業団体RUSSOFTとFort-Rossが合併
  • 新産業団体が世界に向けてROSDを推進する

 

ROSD企業の意見

  • 国内市場向け開発が増える(11%)
  • 開発サービス品質の向上、西洋のプロジェクト管理慣習、ISO/CMM/CMMIの認証が必要(43%)
  • 事業拡大または合併により会社規模を拡大する(35%)
  • 市場拡大(10%)
  • 20%が自社製品開発(以前にはなかった傾向)

 

ROSD企業の優先課題

  • 70%新規市場開拓(USA、ヨーロッパ、アジア)
  • ロシア市場がもうかるので国内市場向けの焦点を向けるつもり

 

IT産業協会の加入率

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グレーゾーンの企業

ロシア企業はグレー(非合法)からホワイト(合法)に転換できるか。

税金、個人の体験から

<98年当時、個人所得税65%、法人税48%。2007年現在、法人税24%。>

2001年に私がノボシビルスク工科大学の日本語講師として採用されたとき、私の給料の50%が税金に引かれた。
「外国人だから税金が高い」と言われた。税務署以外の者(大学関係者)に天引きされていた可能性もある。
当時私が大学から支給された1ヶ月の給料は3000ルーブル(約1万円)、私の手取りは半分の1500ルーブル(約5000円)。
税率が高い、という以前に、金額の少なさが情けなかった。しかし住居(寮)は無料なので救われた。

その後、ノボシビルスク総合大学の日本語講師として採用されたとき、給料は2倍にアップした。
おかげで、私の手取り給料は3000ルーブル、しかし寮費は有料で給料と同じ額3000ルーブル。手取りゼロ!
給料はロシア人並みで、寮費は外国人料金だ、というのに不条理を感じた。
1年後、給料据え置き、寮費が7800ルーブルに値上げされ、私は大学を去った。

アメリカ本社のロシア企業

独立したIT企業(つまり研究所や大学からのスピンアウトではない)は98年以降に設立されているところが多い。
多くのロシア企業は、アメリカに「本社」を置き、事務員と銀行口座を持ち、契約書は英語、裁判地はアメリカ、決済もアメリカだ。
ロシアの社員はアメリカの銀行のキャッシュカードを持ち、ロシアの自動支払機から給料を受け取っている。
国際的な金融事件やロシア政府の嫌がらせにより自動支払機が使えないとなれば、暴動が起きるだろう。

問題はお金だけではない。

私が2003年に働いていたロシアIT企業F社は、それまでアメリカに経理部門をもち、決済はアメリカで行っていたが、 「合法企業との取引」を希望する日本顧客の要望に応えるため、ロシアの合法企業となった。

<合法=複雑な企業登録手続、契約書類>
合法的にする、というだけで2名の法務担当者を雇用した。
海外顧客との契約文書は全てロシア語、しかも契約文書の形式が厳密に決められ、一字一句の間違いがあっても税務署や管理当局に受理されない。
だいたいロシア人は詰めが甘いので、文書の間違いが際限もなく続く。そのたび顧客との相互承認の手間がかかる。
日本顧客から2週間納期の開発を受注した際は、契約書の作成に1.5ヶ月もかかったほどだ。

ちなみに、お役所向け書類について質問や確認をしたい場合、管轄部署に直接足を運び、長~い行列に並んで1時間ぐらい待たされ、担当者にねちねちいやみを言われながら必要事項を確認しなければならない。
個人的コネクションがない限り、電話やEmailで当局に問い合わせることはできない

問題は書類だけではない。

<合法=銀行からお金が出せない。>

ある日本顧客から受注、無事納品して、請求書を発行した。
契約書および請求書には「振込手数料は顧客が支払う」と記載されていた。
もし契約金額が10万円であれば、顧客は手数料6千円を追加した106,000円を銀行窓口で支払うべきである。
そうすれば、送金金額10万円、手数料6千円という取引が成立する。
しかし、そのときの日本顧客は海外送金に不慣れで、手数料や契約についても意識が低かった
合計で10万円ぽっきりを銀行窓口で支払い、ロシアの銀行口座には900ドルちょっとの金額が入金された。
ロシアの経理担当者は「契約書を持って」銀行に行き、その契約にかかる入金を確認し、お金を引き出そうとした。
しかし、契約書と同額の入金がない。同名の顧客から契約書と異なる金額が入金されているが、 「それが本件の入金である」と言っても全く信用されず、ロシア企業はお金の引き出しができなかった
やむなく、日本顧客との間で、入金額に一致するように契約書を作り直し、原本をEMSで日本に発送、 日本からサイン入りの原本をEMSで返送してもらい(その間1ヶ月所要)、その後で初めてお金を引き出すことができた。

問題は銀行だけではない。

<社員給料が払えない。>

あるプロジェクトに係る顧客からの入金が遅れた場合、そのプロジェクトを担当した社員への給料の支払も遅れる。 会社は資金をプールしてそこから社員に払う、ということをしない。 顧客からお金を得た後で、担当した社員に払う、という自転車操業だ。 給料遅配未払い)が理由で、優秀な社員がやめていく、ということも少なくない。

 :納品まで順調に行ったあと、ドロンしてお金を払わない日本企業もありました。ロシア企業内の日本営業熱は一気に冷めました。とほほ・・。

それでも「合法」がいいか? 私は「NO」と言おう。

このような実態を知る以前、私は「合法企業である」ということが信用の第一条件である、と思っていた。
しかし今は、「合法企業である」とわかったら、できれば関わりたくない、とまで思ってしまう。
手続きや書類のトラブルに日本側まで巻き込まれ、精神的にも消耗してしまうからだ。

ちなみに、合法性にこだわったF社は、2006年にはアメリカ拠点を再開し、現在は英語ベースの取引に戻っている。

ロシア政府の最終兵器:法律と規制

ロシア政府と行政機関は、国益(または官僚の気まぐれな希望)を守る目的で、企業を脅したり潰したりしてもいい(いいからやっているんでしょう)。
行き過ぎがあっても、大統領をトップとする組織のリーダーは「担当者に任せてある。担当者が良きに計らっている」といえば責任逃れができる。いざとなったら担当者を切ればすむ
非合法企業は資金を隠したり、犯罪の温床となりがちであるから、国としては非合法を取り締まり合法に転換させるよう努力すべきだ。
企業側も、社会的信頼を得るために合法企業となりたい、と願わぬ企業はない。
しかし、ロシアの国策が企業を保護を保証していない限り、合法企業に転換するのはリスクが大きいといえる。
「国内産業保護のため」に様々な優遇策を出し、グレーゾーンの企業の合法化を促した後、 突然税率を上げたり、規制を強化する、ということをロシア政府はやりかねない。
当局に存在をかぎつけられないようグレーゾーンに身を置くということは、企業存続のために必要なことかもしれない。
日本人的常識では測れないのがロシアだ。

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ロシアオフショア開発のポテンシャル

Russia ロシア・オフショアソフトウエア開発のポテンシャルをロシアの現場からご紹介します。

私が住むノボシビルスクには、オフショアIT企業がたくさんあります。このブログでは、ロシアオフショアの実体、最新ロシア経済情報、海外生活などについて本音で情報発信します。

「悪いことばかりじゃないロシア」がコンセプトです。

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